映画

アイ・アム・レジェンド

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ネタばれしているのでご注意!

【マクノスケ】
人類が絶滅してしまった近未来を舞台に、世界でただひとり生き残った主人公のサバイバルを描くアクション映画かと思いきや、予告でもちらっと写ったように、これがゾンビ映画だったりするんですよねえ。
主人公ネビル(ウィル・スミス)がゾンビ集団と闘いながらも、ゾンビを人間に戻す血清を作るため孤軍奮闘するのですが、途中ゾンビのリーダーが登場し、ネビルが掛けた罠と同じような罠を逆に仕掛けたりするところから・・・もしや、彼が、このあとの展開のキーになっているのかとワクワクしていたら、さにあらず・・・。
血清は完成するものの、途中、突如登場した親子を救うため、彼は手榴弾で襲ってくるゾンビたちを吹き飛ばし自らも英雄として死んでしまうんです。結果、血清は親子により生き残りがいる村へ届けられ彼は伝説になるのですが、ちょっと待って!それじゃあ「ヒー・イズ・レジェンド」じゃない?

…って、どうやら原作は映画とは違う展開をしているようなんです。
ちょいとWikipediaなんぞ調べてみましたら・・・
そもそも原作はゾンビではなくて、ウィルスで吸血鬼化してしまった人類と唯一感染しなかった主人公ネビルの闘いを描いた物語で、その両者の間に感染はしたものの夜しか活動出来なくなってしまった「新人類」という人々が登場していて、彼らもまた吸血鬼を倒していたという設定。
そうとも知らずに彼らを吸血鬼の仲間だと思い殺しまくっていたネビル。
新人類にとっては、自分たちが眠っている昼に現れ、杭を打ち込んで仲間を殺して行くネビルが、彼らにとっての怪物だったわけで、最後に彼らに捕まり処刑されそうになったネビルのセリフが「俺は今では伝説(の怪物)だ!」だったんですね。自らが彼らにとって裏表の存在である事に気づく・・・というオチ。
この善悪逆転の構図は、70年代アニメおばさんとしては「海のトリトン」「ザンボット3」!あぁ!富野さん!!・・・って事になるんですが、出来れば、これ、原作に忠実に映画にして欲しかったですよねえ。まあ、マクタロウには、「今のハリウッド映画」でそんな展開はありえないだろう!って言われちゃいましたけどね。(笑)


【マクタロウ】
人類が主人公一人を残して消滅してしまう原因は何なのか、なぜ彼は生き残ったのかというところに興味を持っていたのだが、原因はウイルスであり彼が生き残ったのは免疫のおかげだったと分かった時点で、やや脱力。
予告で「ゾンビもの」のようだということを感じていた訳だが、話の展開は「バイオハザード」そのままで新鮮味は無かった(実は原作が古典的なSFであり、「ゾンビ」も「バイオハザード」もそこから生まれたものだと言うことは知らなかった)。
ゾンビ(吸血鬼らしいが)の親玉に知性があることを主人公は分かっているはずなのに、無視してしまう展開は疑問だ。私はてっきり怪物は「新人類」だったという展開を期待していたのだが、最後は血清の完成と主人公の自己犠牲、残っていた人間達(地球最後の男じゃなかったのかよ)はめでたし、めでたし。ひねりも何もない。予告編以上のものは何もない。
見所は主人公の相棒である犬の演技と、廃墟と化したマンハッタンのビジュアル、序盤で暗闇のビルに侵入する場面の緊張感ぐらいか。

■地球最後の男に希望はあるのか。
[監]フランシス・ローレンス
[出]ウィル・スミス アリス・ブラガ サリー・リチャードソン=ホイットフィールド ウィロー・スミス チャーリー・タハン
[制作データ] 2007米/ワーナー [上映時間] 100分



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Comments 12

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ゑび庵

親が

昨日見て来て「心臓に悪い映画やった」とこぼしてましたが、
ゾンビものでしたか。
うちの親も、
>人類が絶滅してしまった近未来を舞台に~サバイバルを描く
だと思ってたらしいです。
(でもってウィル・スミスに吊られて観に行ったらしいんですが、
母はホラーが苦手なのでした)
原作プロットの一部で、藤子FセンセのSF短編を思い出しました。
なんにせよ、なんとなく釈然としないラストっぽいですね・・・

たば子

私もサバイバル映画だと思ってました

逆にゾンビファンなので見てみたくなりました
喰われるシーンはありますか?

  • 2007/12/17 (Mon) 23:43
  • REPLY

ぐらみす

最近の予告CMで、ゾンビが出てきていましたね。
う~ん、「バイオハザード」のようかと思えば「ブレイド」のようでもあり・・・(笑)
でも観たい感じの映画ですね♪

ジェニファー★

なんかSUPERNATULALでも、そんなのあったよ
妹がバンパイヤになったしまって、復習のためにバンパイヤを殺しまくっていたんだけど、つみのないのも殺していて、主人公の兄弟がやめさせようとした回があったような・・・

  • 2007/12/18 (Tue) 11:35
  • REPLY

マクノスケ

>ゑび庵さん
知らないとウィル・スミスだし、サバイバル物と思って見に行って
きゃーって事になる人もいますよねえ。
親御さん、ドキドキの連続だったろうと思います。
藤子先生の作品の関係についてはWikipediaに・・・

「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』などの現代のゾンビ映画のイメージ、
藤子・F・不二雄の『流血鬼』や富野由悠季作品(『無敵超人ザンボット3』など)に
見られる価値観や善悪の逆転といったテーマなどに、有形無形に影響を与え続けている。」

って書いてありました。
やはり関係あったんですね。

>たば子さん
襲ってくるシーンはいろいろなバリエーションがあって面白いのですが、
直接的なシーンって僅かしかありませんでした。
なんせ基本はウィル・スミスの英雄伝説映画なので、
その点、ちょっとバイオハザードなどと違って、
上品になちゃっているところが食い足りないかもしれないです。
でもなんだかんだ言ってだいぶ泣いて帰って来ました。

>ぐらみすさん
映画は吸血鬼というよりゾンビ!って感じだったので「バイオハザード」に限りなく近いですかねえ。
もっともこれが描かれたのが54年らしいので、全てのゾンビ映画の元になっているようなんです。
全体的には緊張感があってまとまっていましたので、まずまずお薦めと言った印象です。

>ジェニファー★さん
成る程!あれって作品自体がホラーテイストなんだよね?
こういう展開の回があってもおかしくないような感じだね。
それか、その回自体、番組の作りから言って、これのオマージュなんじゃないかなあ?

umiko

上品な映画なの?
手に汗を握る位の恐怖が欲しい。

  • 2007/12/18 (Tue) 12:52
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  • 2007/12/18 (Tue) 21:24
  • REPLY

まっぴら

藤子・F・不二雄センセも思い出しましたが、劇画ですと「少年の街 ZF(ゼフ)」って総人類吸血鬼物がありました。超マイナーですが知ってるかい?(笑 検索でちょこっとかかる)

ゾンビって、意志の喪失系?
それとも「デモンズ」や「28日後...」みたいに憑依系?

  • 2007/12/18 (Tue) 21:48
  • REPLY

onion

えー、そんな原作だったのか。。。
是非みたいという家族と一緒に観ましたが、家族の嫌いなホラーだったということが途中でわかり、ホラー好きなわたしは怖いやらおかしいやら気の毒やらw
隣でビクビクしてんだもんw
あの最初の宣伝はサギですよねえ。SFと思うじゃんよ。

で、この手のはなしでは「28日後・・・」の方が先だし、面白かったなあ、と思いました。
原作どおりに作ってくれたら、画面の作りこみはうまかったので、傑作になったかもしれないのに、残念。

  • 2007/12/18 (Tue) 22:00
  • REPLY

マクノスケ

>まっぴらさん
藤子先生ものはあまり読んでないんですよー。
残念ながら「少年の街ZF」は知らないです。
「ゾンビ」のタイプは「バイオハザード」や「28日後・・・」と同じタイプでしたよ。
途中から意志を持った新タイプのゾンビが出来てきましたが、そうそう。この原作の「吸血鬼」(←これは旧題で今はアイアムレジェンドになっているらしいです。)ってロメロの「ゾンビ」の元ネタなんでっすってね。
ネットでいろいろ書いている人がいました。

>onionさん
ついonionさんの家族の狼狽振りを想像してしまいました。
あの最初の宣伝はどう見てもアクション映画のノリですよねえ。
知らないで、ネタで興味が沸いて見に行った人がちょっと可哀想です。
原作に関して、もっと詳しく書けば良かったんですが、書かれたのが54年で、その後のロメロなどの「ゾンビ」映画の元ネタになっているらしいです。
最初の映画化は原作に忠実だったらしいんですが、70年代にチャールトン・ヘストンで映画化された「オメガマン」(向こうのタイトルもオメガマン)が、今回の映画と同じように英雄映画になっているらしく、今回は「アイアムレジェンド」ではなくて「オメガマン」のリメイクなんじゃないかと思われます。「28日後・・・」や「バイオハザード」は、これを下敷きにして作ったんじゃないのかなあ?(っていうかオマージュ?)

まっぴら

ちょっと調べてみました。
ジョージ・Aの「ゾンビ」の初期作「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」の原案は、ジョン・ルッソ(大学が同窓)のSFコメディ(予算的に断念)が下敷きになったそうですが、加えてリチャード・マシスンの小説「地球最後の男」をヒントとしてジョージ・Aが書き加えたらしいですね。この原稿をベースにルッソが再度脚本を起こした。元ネタならぬ、源流の映像化なんでしょうか?

2本目(「ゾンビ」)のプロットは全然別の物だったそうで、建物の空調ダクトに住み込む略奪者達の物語では集客が見込まれない事から「ナイト・オブ・ザ・リビング~」の要素を付け足した、偶然の産物だったそうですね。(笑)

意志の喪失系に囲まれつつも、生き残って醜く争う人間ドラマに主眼を置くスタイルをとり続けている映像作家ですが、もっとも本家作品も、意志の喪失系から自己学習系、更には教育指導系に変化していますので、ゾンビの世界もずいぶん変わったもんです。(笑) 
「バイオ3」は観ていませんが「アイ・アム・レジェンド」、ちょっと要チェックかも...です。

  • 2007/12/19 (Wed) 21:14
  • REPLY

マクノスケ

>まっぴらさん
忙しいのにコメント有り難う御座いました。
調べてくれたんですね。
そうか。ゾンビの源流って感じなんですね。
私は「ゾンビ」映画って殆ど見てないので、歴史や種類等詳しいことはわからないのですが、
この映画が「28日後・・・」や「バイオ」に似てるなーとは思いましたよ。
「ゾンビ」「バイオ」に詳しいまっぴらさん・・・お時間があったら是非観て感想聞かせて下さい。
のちのちビデオでもOK!!