
おかっぱ頭の殺しやシガーには、人の感情という物はみじんもなく、自分のルールで人を淡々と殺していく姿には言葉もないと言った感じでした。依頼された殺しだけでなく、標的となった人物を殺す上で彼の癇に障った人もどんどん殺していく(これが彼の流儀)ところが、他の作品とは一線を画す「新しいタイプ」の殺し屋だったと思います。
そんな殺しが横行するアメリカを「もはや老人が住む世界はない」(原題NO COUNTRY FOR OLD MEN)というタイトル通り、トミー・リー扮する老保安官が自分の無力を嘆くのですが、それが見ている私達の姿でもあり、こんな恐ろしい現実の中で生きている自分を再認識させられるという点でも手応え有りという感じでした。何も出来ない老人に感情もなく人を殺しまくる殺し屋に金を持ち逃げした悪党じゃ、ただただ空しいだけだったと思うのですが、麻薬取引の現金を持ち逃げしおかっぱ頭に命を狙われる役を演じたジョシュ・ブローリンが、実はそう悪くもない人だったところが私的には救われました。ウディ・ハレルソンが物語にアクセントを与える感じで良い味出ていました。
映画の後、買い物をして帰ってきてから夕飯の後「相棒」シーズン3の第9話「潜入捜査~私の彼を探して!」を見ました。右京さんの警備員姿と薫ちゃんの「ガッチャマン」のカラオケにしびれました。その後、風呂上がりに猛烈な怠さに襲われ、ネットも出来ず就寝。土日の疲れがどっと出たのかもしれません。
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